助役2人制議案撤回

自治法第222条予算の伴う条例、規則についての制限

 3月定例議会に上程されていた「議案第2号 助役定数条例の制定について」が本会議2日目の質疑で地方自治法第222条「普通公共団体の長は、条例その他議会の議決を要すべき案件があらたに予算を伴うこととなるものであるときは、必要な予算上の措置が的確に講ぜられる見込みが得られるまでの間は、これを議会に提出してはならない。」に抵触するおそれがあるとの発言があり「議事進行」がかかり「議会運営委員会開催」が議決された。 即、開催された議運では「地方自治法第222条」を再確認し、総務課長の説明を受けた。課長の説明から「事前に222条の件は確認し抵触しないこと。また、既に予算書が作成中で訂正不可能なため、流用か補正措置する」ことで判断し議案として上程した。課長の説明を受け、全国町村議会議長会に問い合わせ、また近隣の同様の条例案の状況を確認した。全委員の意見をまとめ議運の意向「議案の撤回もしくは予算修正」を議運委員長と議長が理事者に申し入れた。理事者側からの「撤回」を受け、本会議が再開された。
 議運の委員長から経緯の報告があり、町長から「自治法に抵触しないとの理解だったが、議会の意見を尊重する」として議案の撤回を請求した。議会は全会一致で許可した。
「疑義のある形ではなく明確に位置づけたいという議運委員全員の考えが一致した」と議運委員長の談。

自治法第222条の実例に
・職員を増加させるための職員定数条例の改正は本条でいう「あらたに予算を伴うことになるもの」には該当しない(昭和55年12月25日行政課決定)が記載されている。この場合「職員」に助役が該当するかどうかの判断の違いが理事者と議会の違いと言える。
この結果「議案第3号 収入役を置かない条例の制定について」も同時に撤回された。
議会後の記者会見で町長は「議会に助役2人制を説明したのが2月17日だったことは唐突だったと反省点は認めた上で、住民理解を得るために折々に説明していきたい。早ければ6月議会に再上程したい」とした。
 この条例案質疑で以下の質疑を用意してあったが発言できる前に議事進行がかかった。
 昨年12月議会のわたしの一般質問の中で、町長の答弁から確認したいので質問いたします。町長は「他市町村では機構改革の中でやられていますが、わたしはもう少し検証してみたい。もう少し穏やかに機構というものを考えないと、柔軟に対応できないんじゃないかという気もしている」と答弁いただいています。今回のこの「助役定数条例の制定について」の条例改正との関連をどのようにお考えかお聞かせください。
町長は提案理由の中で「機構改革は避けて通れない、急務の改革である」といわれています。そこでお聞きますが「12月議会での発言で機構改革はしない」という発言と今回の「機構改革は必要不可欠である」との相反する発言をどのようにお考えかお聞かせください。